枇杷の葉を使ったお茶の作り方レシピを、ご紹介いたします。
ほのかな甘味があり、クセがなく飲みやすい健康茶ですので、お子さんから大人まで、美味しくお召し上がりいただけるかと思いますので、おためしになってみてください。
枇杷の葉の収穫時期について
枇杷は、秋の終わりから冬のはじめにかけて(11月~12月頃)香りのよい花が咲き、翌年の夏に(6月頃~)、球形でオレンジ色の果実が熟し始めます。
枇杷の葉をお茶として利用する場合、葉の収穫は、花が終わった後の「大寒(新暦の1月20日頃)」がおすすめと言われています。
大寒は、一年のなかで寒さが最も厳しい時期にあたり、この頃に枇杷は花を咲かせます。
つまり、寒さに負けない力強いパワーで花を咲かせるということは、葉に栄養がたっぷり含まれていると考えられるのです。
大寒の頃の、花期が終わった円錐形の枇杷の葉を観察してみてください。
葉は厚くてかたく、葉脈が凹んで葉身部がふくらみ、表面は凹凸があります。
この時期の肉厚で青々としている葉を摘んで、お茶の葉としてご利用になってみてください。
枇杷の葉をつくる下準備
1.摘み取った枇杷の葉を、タワシなどで両面よく水洗いをします。
ビワの葉の裏側は、淡褐色のラシャ状の毛が密生していますので、タワシなどでゴシゴシとよく洗います。
2.水洗いした枇杷の葉を、3~4日天日干しで乾燥させます。
3.乾燥した枇杷の葉をハサミ等で適当な大きさに切り、密閉容器に入れて保存します。
枇杷の葉茶の美味しい煎れ方
用意するもの
・乾燥した枇杷の葉 10~15グラム前後
・水 1リットル
枇杷の葉茶の淹れ方
鍋・やかん等に、水1リットルと枇杷の葉を入れ、沸騰したら火を止めて、1~2分煮出して出来上がりです。
なお、枇杷の葉を出汁パックに入れて抽出する方法でも、美味しくいただくことができます。
クセがなく美味しい枇杷茶を煎れるポイント
枇杷茶は、茶葉を水から煮出すことで、有効成分が抽出されやすくなると言われています。
沸騰しましたら火を止め、しばらく置くと、果実を思わせるような美しいオレンジ色になります。
枇杷の葉の保存方法
大寒の頃は、空気がとても乾燥している季節ですので、摘み取って天日に干した枇杷の葉は、もちが良いです。
わが家は、ファスナーが付いてる袋に入れておいたり、密閉容器、缶の中で保存をしております。
毎年、わが家の枇杷の葉を保存する量は異なりますが、カビが生えやすい梅雨が始まる前には終わらせるようにしております。
もし、一年を通して召し上がりたい場合は、ファスナーが付いている袋のまま冷凍庫で保存なさると良いかと思います。
ご参考:枇杷について
枇杷はバラ科の植物で、原産地は中国の南西部と言われており、日本では四国、九州の石灰岩地帯に野生種が生えています。
photo by AC
「びわ」という名は、楽器の琵琶に似ているため、名付けられたとされているようですが、葉のかたちか果実のかたちの どちらが似ているのかは、はっきりしていないのだそうです。
枇杷は、捨てる部分がないと言われているほど、葉、果実、種が様々な用途に使われています。
果実は、生食でいただくとみずみずしくて美味しいですね。そのほかに、ジャムやシロップ漬けなどにすることもできます。
なお、枇杷の葉は、しばしば民間薬として利用されています。
また、ツルンとした種子は、生薬の杏仁の代用として使われることもあるそうです。
まとめ
枇杷の葉を使ったお茶の作り方を、ご紹介いたしました。
枇杷茶は、古くから健康茶とも呼ばれており、血液を浄化する作用や、骨粗鬆症を防ぐ効果、咳止めの効果など、古くから民間療法として使われていました。
ほのかな甘味があり、クセがなく飲みやすいお茶ですので、小さなお子さんから大人まで、美味しくお召し上がりいただけるかと思います。
[参考文献]
二十四節気と七十二候の季節手帖
牧野富太郎「牧野新日本植物図鑑」
[参考サイト]
[写真提供]
Photo by アレクサンダー 田口 on Unsplash