伝承農法|大根をまっすぐに育てる栽培方法|農業全書「杭打ちによる肥大法」

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大根を真っすぐに育てる栽培法を、ご紹介いたします。

耕耘機こううんきがなかった時代、昔の農家さんは土を深く耕すのに 大変な苦労をしていたと言われています。

そこで編み出されたのが、「土にくいを打って土づくりを行う栽培方法」です。

今回ご紹介する伝承農法は、現代においても応用することができる先人の知恵ですので、ご参考にしていただきましたら幸いです。

伝承農法|大根をまっすぐに栽培する方法|農業全書「杭打ちによる肥大法」

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杭を打って大根を栽培する伝承農法

この栽培は、大根の種をまく場所に杭を打って穴を開けて空間をつくり、その穴の中で大根をまっすぐに育てる伝承農法です。

大蘿蔔(おおだいこん)を作る法。

畑を深く掘り耕す。土が細かくなるよう、深さ二、三尺(60~90cm)までたびたび耕し、下肥をまく。

大きな棒の先を尖らせ、土中に打ち込むこと、二尺余り。

穿うがちたる穴の中に、よく熟した細かな馬糞を半分過ぎまで入れ、その上に、下肥と合わせたる土を埋める。

色よく、大きくて丸き種をゑらびて、一穴に二、三粒まく。

引用 宮崎安貞「農業全書」

※カッコは、筆者追記です

大根十耕(だいこんじっこう)

大根十耕だいこんじっこうは、立派な大根を収穫するために、土をよく耕しなさいという諺です。

十耕の「十」は、10回耕すというより、又根の原因となる石や土の塊や、野菜の残渣などを取り除くなど、十分な土づくりを行いましょうという考えも含まれているようです。

なお、畑を耕さずに(不耕起栽培)大根(野菜)を育てる方法もありますが、今回は土の中の有機物(前作の野菜の残渣など)を取り除いて栽培する方法にて、ご紹介いたします。

杭で植穴をあらかじめ作る伝承農法「杭打ちによる肥大法」の利点

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大根は、生育の初期に直根を深く伸ばし、収穫の1~2週間前頃から水分を急速に吸い上げ、肥大します。

そこで、あらかじめ杭で植え穴を作っておくことで、直根がまっすぐ伸びやすくなります。

また、杭を打つことにより、植え穴の側面の土が”ち密”になり、その部分の保水力が高まりますので、根が水分を吸って、肥大しやすくなります。

伝承農法「杭打ちによる肥大法」大根をまっすぐに育てる栽培方法

用意するもの

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※ 棒の一例です(わが家は、古くなったすり鉢の棒を使っております)

・杭などの棒(直径6~7cm、長さ80cm程度のもの)
・完熟した馬糞堆肥、またはその他の完熟堆肥
・ボカシ肥+土(混ぜておきます)
・大根の種

馬ふん堆肥は、畜ふん堆肥の中で最も肥料分が少なめですが、繊維質が多く、水はけ、水もちに優れています。

杭打ちの方法

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[参考文献]木嶋利男著「伝承農法を活かす 野菜の植えつけと種まきの裏ワザ」

1.杭で穴をあけます

杭を使って、深さ60cmほど穴をあけます。

穴と穴の間隔は、30cm程度にします。

2.穴に完熟した馬糞堆肥と、ボカシ肥を混ぜた土を入れます

穴の中に、完熟した馬糞堆肥を入れ、その上にボカシ肥を混ぜた土を入れます。

3.大根の種をまきます

1穴に、種を2~3粒まきます。

保水性を高めるために、種をまいた後は、土をかけてよく鎮圧します。

4.発芽後、間引いて育てます

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間引きは、2回行います。

1回目 本葉1枚のときに2本残します
2回目 本葉3~4枚で1本残します。

あとは、普通の大根栽培と同じように育てます。

まとめ

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大根を真っすぐに育てる栽培法を、ご紹介いたしました。

耕耘機こううんきがなかった時代、土を深く耕すのに 苦労していた昔の農家さんは、「土にくいを打って土づくりを行う栽培方法」を、編み出しました。

今回ご紹介した伝承農法は、現代においても応用することができる先人の知恵ですので、ご参考にしていただきましたら幸いです。

なお、本ページにてご紹介した方法は、自然農法家 高内実(たかうちみのる)さんの動画サイトにて紹介されていますので、ご覧になってみてください。

[参考文献]

宮崎安貞著「農業全書」

やさい畑 2018年 冬号

木嶋利男著「伝承農法を活かす野菜の植えつけと種まきの裏ワザ」

[自然農法家 高内実さんの動画サイト]

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