発芽しやすくなる枝豆の種のまき方について、ご紹介いたします。
この方法は、今でも応用することが出来る伝承農法で、枝豆が発芽しないとお悩みの方のご参考になれば幸いです。
発芽しやすくなる、枝豆の多粒まき
枝豆の種を1つの穴に2~3粒まくことを、「多粒まき」と呼びます。
枝豆の種は、1穴に1粒まくより、複数の種をまいたほうが、発芽しやすくなると言われています。
枝豆の種を2~3粒まく理由
野菜は、子孫を残すために、サヤの中に発芽する種の数を残すと言われています。
枝豆は1つのサヤに2~3粒 豆が入っていますので、多粒まきをすることで、芽が出やすくなります(=発芽しやすくなります)。
枝豆を多粒まきにするメリット
1つの穴に枝豆の種を2~3個まく多粒まきは、種が一緒に発芽することで、かたい土を根が押しのけて伸びやすくなります。
複数の種から伸びた枝豆の根は 競い合って根を伸ばし、助け合いながら生長し、野菜が持っている能力を発揮することができるようになります。
より深く、より広がって根が伸びた枝豆は 健全に育ちますので、品質や味がよくなると言われています。
💡 発芽率が上がります
💡 生育が旺盛になります
💡 花つき、さやつきが良くなります
枝豆の種のまき方
土づくり
枝豆の種をまく2週間ほど前に畝を立てます。
野菜がよく育っている畑であれば 元肥は要りませんが、瘦せている畑の場合は、完熟堆肥やボカシ肥などを施し、よく混ぜておきます。
1穴に3粒まきます
まき穴をつくり、1穴に3粒まいて土で覆います。
水やりは行いません。
2本立ちで育てます
発芽した直後、枝豆は 土を押しのけて伸びるのに3株が協力し合います。
枝豆の芽が3本とも発芽した場合、1本間引きをして2本立ちにし、最後まで育てます。
そして、地上部が生長をはじめますと、残した2株の根は競い合って深く伸び、生育旺盛になります。
枝豆栽培のポイント
「土寄せを2回行います」
💡 枝豆は、双葉のあとに初生葉が出て、本葉が伸びます。このタイミングで株元を軽く土寄せします。
そしてさらに15~20日後に、2回目の土寄せを行います。この時は、双葉が埋まるほど土を寄せても構いません。
「摘心してつるボケを防ぎます」
💡 本葉が5~6枚になりましたら、主枝を摘心してわき芽を伸ばしてつるボケを防ぎ、勢いを分散させます。
摘心を行うことで 水分を欲する開花期にも乾燥に強くなり、花が落ちづらく、サヤの付きがよい枝豆に生長します。
ご参考:野菜の種まきについて
※ 大根の種まき
一般的に野菜の種まきは、育てる株の数よりも多めに種をまきます。
その理由は2つあり、1つは 種がすべて発芽するとは限らないためと、2つ目の理由は間引きをして よい株を残すためです。
まとめ
発芽しやすくなる枝豆の種のまき方について、ご紹介いたしました。
この方法は、今でも応用することが出来る伝承農法で、枝豆が発芽しないとお悩みの方のご参考になれば幸いです。
[参考文献]
木嶋利男著「昔農家に教わる 野菜づくりの知恵とワザ」(14頁)