畑に集まる益虫一覧|野菜を食害する害虫対策

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畑に集まる益虫を一覧にいたしました。

野菜を食害する害虫対策として、お役立ていただければ幸いです。

畑に集まる益虫一覧|野菜を食害する害虫対策

益虫 特徴
カマキリ類
(オオカマキリ、ハラビロカマキリ、チョウセンカマキリなど)
肉食昆虫。野菜を食害する虫を捕食するので、害虫防除に役立ちます。
クサカゲロウ 体長10~30mmほどのクサカゲロウ科の昆虫。
クサカゲロウの幼虫はアブラムシを大量に食べ、1匹の幼虫が成虫になるまでの15日ほどの間に600匹ものアブラムシを食べると言われています。
クモ類
(巣を張らないタイプ:コモリグモ、ハナグモ、ハシリグモなど)
(巣を張るタイプ:コガネグモ、ジョロウグモなど)
クモは、害虫となるさまざまな虫を捕らえて食べる益虫です。
テントウムシ テントウムシは、作物に害を及ぼす害虫や菌を食べます。
ヒラタアブ ヒラタアブは、アブラムシやカイガラムシなどを食べながら生長します。
アシナガバチ アシナガバチは肉食で、アオムシやイモムシなどを捕らえて肉団子にし、幼虫のエサにします。

畑に集まる益虫について

カマキリ

kamakiri-2卵嚢(らんのう)

kamakiri (vg)カマキリの赤ちゃん

kamakiri成虫

さまざまな害虫を捕食する肉食のカマキリは、害虫防除に役立つ益虫です。

秋になると、カマキリは枯れ枝などに卵を産みます。

この卵は「卵嚢(らんのう)」というのようなものに包まれています。もし、カマキリの卵(卵嚢)を見つけたら、畑に置いておきましょう。

ひとつの卵の中には300~400個の卵が入っていますので、翌年の6月頃、たくさんのカマキリの赤ちゃんがふ化します。

カマキリの卵嚢(らんのう)を保管する時は、屋外と同じくらいの温度の所に置いておき、乾燥を防ぐために時々霧吹きで湿らせます。

クサカゲロウ

kusakagero ve2クサカゲロウの卵
(うどんげ)

kusakagerou ve3クサカゲロウの幼虫

kusakagerou veクサカゲロウの成虫

 

クサカゲロウは、体長10~30mmほどのクサカゲロウ科の昆虫で、「うどんげ」と呼ばれる細い糸のような柄の先端に卵を付けます。

クサカゲロウの幼虫はアブラムシを大量に食べ、1匹の幼虫が成虫になるまでの15日ほどの間に600匹ものアブラムシを食べると言われています。

日本で一般的なものは緑色の体のヤマトクサカゲロウで、畑や草原、夜には街灯に集まっています。

ヤマトカゲロウの性質を利用し、薬品の代わりに生物を利用した農薬(生物農薬)として利用されることもあるそうです。

クモ

巣を張らないクモ

komorigumo veコモリグモ

hanagumo veハナグモ

hashirigumo veハシリグモ

クモは、大きく分けて 巣を張らないタイプと、張るタイプがいます。

巣を張らないタイプは、コモリグモ、ハナグモ、ハシリグモなどで、作物の上を歩き回って小さな昆虫を捕らえます。

巣を張るクモ

koganegumo veコガネグモ

jorogumo zyorogumo veジョロウグモ

巣を張るタイプのクモは、比較的 大型のコガネグモやジョロウグモなどです。

これらのクモは、蝶や蛾などを捕らえて食します。

テントウムシ

namitento ve2テントウムシの幼虫

namitento veアブラムシを捕食するテントウムシ

テントウムシは、コガネムシに近いコウチュウ目テントウムシ科の昆虫です。

畑や野原に姿を現し、アブラムシを捕食する頼もしい益虫です。

代表的なテントウムシは、ナナホシテントウやナミテントウで、幼虫も成虫のいずれも大量のアブラムシを食べます。

また、アカホシテントウやベダリアテントウは、果樹などに付くカイガラムシを食べ、キイロテントウはうどんこ病などの菌を食べます。

なお、テントウムシの姿が似ている「ニジュウヤホシテントウ」と呼ばれる虫は、テントウムシではなく、ナスやトマトなど、さまざまな作物を食害する害虫です。

ヒラタアブ

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ヒラタアブは、花に集まるハナアブの仲間です。

名前に「アブ」と付いていますが、人間や動物を刺して血を吸うウシアブなどとは異なり、むしろ ハエに近いです。

しかし、ハエなどのように食べ物にたかって病原菌をまき散らすこともほとんどなく、基本的に 人畜無害の虫と言われています。

ヒラタアブの成虫は、アブラムシがいる植物を選んで産卵し、ふ化した幼虫は作物(植物)の上をノソノソ動き回りながら アブラムシやカイガラムシを食べて生長します。

なお、成虫になったヒラタアブは おもに花の蜜を吸って暮らしますので、作物の受粉を助ける働きもしてくれます。

アシナガバチ

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アシナガバチは、スズメバチ科のハチの総称です。

体は細長く、黄と黒の模様があり、日本では11種類が生息していると言われています。

ハチは、人に危害を加える印象がありますが、アシナガバチに関しては 巣に近づいたりしなければ、比較的おとなしい部類に入ります。

アシナガバチは、スズメバチと同様に肉食で、アオムシやイモムシなどを捕らえて肉団子にし、幼虫のエサにします。

このため、野菜を栽培しているそばに巣があると、たくさんの害虫を捕らえてくれます。

なお、アシナガバチは 一度巣が出来たところには巣をつくりませんので、もう一度 巣をつくってもらいたい場合は いなくなった巣を取り除きます。

まとめ

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畑に集まる益虫を一覧にいたしました。

野菜を食害する害虫対策として、お役立ていただければ幸いです。

[参考文献]

木嶋利男著「畑にやさしい自然の農薬と肥料」発行:万来舎

この記事を書いた人
ベジルナ

関東在住の主婦です。
江戸時代から伝わる農薬や化学肥料を使わない野菜の栽培法、旧暦、自然暦、季節の作物を使ったレシピ、おすすめしたい書籍などをご紹介しております。

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