前回ご紹介しました 自家製のブレンド育苗土を使った「育苗ポット土の作り方」を、ご紹介いたします。
ポットの土を、種まき用と育苗用の「2層」にすることで、鉢上げの手間を省略して畑に定植することが出来ますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
鉢上げのいらない「育苗ポット土の作り方」自家製ブレンド育苗土
一般的な育苗の方法
一般的に、野菜の種まきに使用する土は、養分が少ない水はけの良いものです。
発芽後、養分の少ない土で育ててゆきますと、苗は生育不良で葉が黄化して枯れたり、大きく育たない場合がありますので、養分が充実している土が入った育苗ポットなどに「鉢上げ」をして育てます。
種まき用の土に養分の少ないものを使う理由
農学者の木嶋利男博士によりますと、肥料分の多い土に種をまくと、腐敗しやすく発芽しづらくなるのだそうです。
育苗ポットの土を層にして鉢上げを省略
今回ご紹介する育苗ポットは、土を「2層」にすることで、鉢上げを省略することができます。
ポットの底はを育苗土、その上に種まき用の赤玉土を入れます。
ポット内の上層には、発芽時に適した土、発芽後 根が伸びる下層には初期生育に適した土を使いますので、鉢上げを省略することが出来ます。
土を2層にすると良い理由と効果
💡 発芽の失敗が少なくなります
💡 鉢上げの手間を省略することが出来ます
💡 根傷みがなくすっきり伸びて、定植後の根張りがよく・生育が旺盛になります
鉢上げのいらない育苗ポット土の作り方
用意するもの
・ポリポット(3~3.5号)
・自家製ブレンド育苗土
・赤玉土(細粒)
自家製ブレンド育苗土の作り方は、こちらのページを参考になさってください。
[関連記事]安上がりでしっかり育つ!野菜の培養土の作り方|昔農家さんに学ぶ自家製ミックス育苗土
育苗ポットの土の配合
1.ポリポットの7割(約5cm)を自家製ブレンド育苗土、その上に赤玉細粒(約3cm)を入れて水をかけ、しばらく落ち着かせます。
2.上層の赤玉土の部分に種をまいて、覆土します。日なたに置いて表土が乾いてきたら水やりし、苗が十分に育ったら畑に植え付けます。
育苗できる野菜例
・トマト、ナス、ピーマンなどのナス科
・キュウリ、メロン、スイカなどのウリ科
・ハクサイ、キャベツなどの葉菜類
まとめ
自家製のブレンド育苗土を使った「育苗ポット土の作り方」を、ご紹介いたしました。
ポットの土を、種まき用と育苗用の「2層」にすることで、鉢上げの手間を省略して畑に定植することが出来ますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
なお、育苗土の作り方につきましては、下記[関連記事]にてご紹介しております。
[参考文献]
木嶋利男著「昔農家に教わる 野菜づくりの知恵とワザ」
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