ホウレンソウ、コマツナ、チンゲンサイ、ブロッコリーの追肥のタイミングについて、ご案内いたします。
今日のような冷蔵技術を持たなかった 昔の農家さんは、葉物野菜を収穫する際、肥料分を残して保存性を高めていたと言われています。
先人の知恵は、今でも応用することが出来ますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
昔農家に学ぶ「葉物野菜の追肥のタイミング」ホウレンソウ・コマツナ・チンゲンサイ・ブロッコリー
収穫2週間前の追肥
農学者の木嶋利男博士によりますと、ホウレンソウやコマツナ、チンゲンサイ、ブロッコリーなどの葉物野菜は、収穫の際 肥料分が切れていると、収穫後 たちまちに葉が黄色く枯れてくるのだそうです。
このことを熟知していた昔の農家さんは、収穫する2週間前に最後の追肥をしていたと言われています。
木嶋博士は、この最後のひと押しが効果的ですと述べられています。
追肥におすすめの肥料「ボカシ肥」
木嶋博士がおすすめされている、収穫2週間前の追肥は、「ボカシ肥」です。
ボカシ肥は、分解し 1週間ほどでアンモニア態窒素が、さらに1週間ほどで硝酸態窒素が豊富に出ます。
収穫2週間前の追肥の効果
💡 花蕾や葉がすぐに黄色くならず、緑が長持ちします
💡 味や栄養価を維持することが出来ます
収穫2週間前の追肥のやり方
ボカシ肥の攻略法
ボカシ肥は、そのまま まいて施しますと、雨などで水分が加わるまで分解に時間がかかり、その分、効き目が遅れてしまいます。
木嶋博士がおすすめされている追肥の方法は、ボカシ肥を事前に水分を加え、練ってかたまりにしてから施します。
ボカシ肥は、手で握って塊ができる程度の水分量にします
ホウレンソウなどの葉物野菜の追肥
追肥のタイミング
収穫の2週間前に、追肥をします。
収穫時に、少し葉や茎に養分が残る程度にし、保存期間中にその養分が消費されるようにします。
ホウレンソウの株元から少し離れたところに浅い溝をつくり、練ったボカシ肥を施します。土を軽く覆いますと、効き目が早くなります。
追肥で気を付けたい点
肥料分が切れている葉物野菜は、収穫後、たちまち外葉から黄色くなります。
一方で、肥料の施し過ぎは”えぐみ”が出て、味が落ちやすく、また腐りやすくなりますので 気を付けます。
ブロッコリーの追肥
追肥のタイミング
収穫の2週間前に追肥をします。
ブロッコリーの花蕾が大きくなってきた頃が目安です。
ボカシ肥は、条状にまいても構いませんが、株の周囲につぼ状に穴を掘り、そこに施すとお手軽です。
追肥で気を付けたい点
肥料分が切れていると、花蕾が開いて花が咲きやすくなります。
肥料分を適度に残すことで、蕾が開きにくく形が維持することができ、味が保たれます。
まとめ
phote by Axel R Unsplash
ホウレンソウ、コマツナ、チンゲンサイ、ブロッコリーの葉物野菜の追肥のタイミングについて、ご案内いたしました。
今日のような冷蔵技術を持たなかった 昔の農家さんは、葉物野菜を収穫する2週間ほど前に最後の追肥をし、肥料分を残して保存性を高めていたと言われています。
先人の知恵は、今でも応用することが出来ますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
[参考文献]
木嶋利男著「昔農家に教わる 野菜づくりの知恵とワザ」