伝承農法「じゃがいもの逆さ植え」昔農家さんに学ぶ、驚きの植え方と栽培法

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昔の農家さんが行っていた「じゃがいもの植え方」について、ご紹介いたします。

じゃがいもの種芋は、深さ10cmほどの溝に置いて土をかけて栽培するのが一般的ですが、昔の農家さんは切った種芋の切り口を上にして浅く植えて育てていました。

先人が、種芋をこのように栽培していた理由については、じゃがいもの特性をよく知っていたからだと思われます。

今回は、驚くべきじゃがいもの伝承農法をご紹介いたしますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。

驚きの栽培法|じゃがいもの植え方|昔農家さんに学ぶ伝承農法

じゃがいもについて

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まず、じゃがいもについて、ご紹介いたします。

私たちが食している部分は 根っこではなく「茎」で、地下の茎の部分からストロンという細い管がのび、その先が肥大したものを「イモ」と呼んでいます。

一般的なじゃがいもの植え方

茎であるじゃがいもは、実は、地中深く植えるより 浅いほうがよく育つ性質があるのだそうです。

しかしながら、種芋から伸びだした茎の株元部分に新しいイモが付きますので、一般的な植え方は 深さ10cmほどの溝に置いて土をかけています。

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そして、地表にイモが現れると緑化して毒素をもちますので、それを防ぐために土寄せを行っています。

昔農家さんに学ぶ、じゃがいもの伝承農法

昔農家さんは、茎(じゃがいも)は、浅く植えるほうがよく育ち、たくさん収穫できるという、じゃがいもの特性を知っていました。

種芋を少しでも浅く植えようと、先人たちが行っていた方法は、切った種芋を逆さに置くことでした。

切った種芋の切り口を上に置きますと、浅めに植えても種芋の下側から芽が出て地下部の茎が十分に長くなり、旺盛に育って収穫量が上がるのです。

じゃがいもの逆さに植えの効果

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農学博士の木嶋利男氏によりますと、じゃがいもを逆さに植えますと、少数の強い芽だけが選ばれて伸び、株が大きくなって光合成をよく行えるようになります。

また、芽がイモの下側から伸びだすことが適度なストレスとなって、病害虫や環境の変化に対する抵抗性が高まるのだそうです。

なお逆さ植えは、一般的な栽培より芽が地上に出るのが遅れますが、生育が旺盛のため次第に追いつき、最終的にはひとまわり大きく生長します。

🌟生育が旺盛になって収量がアップします
🌟病害虫に強くなります
🌟芽かきを省略することができます

じゃがいもの逆さ植えの方法

種芋の準備

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最初に、種芋のヘソを切り落とし、1個あたり40~60グラム程度になるよう半分(または1/3)にカットします。

切った種芋は、そのまま一昼夜明るい日陰に置いて、切り口を乾かせます。

なお、切った直後に草木灰を付けますと、そのまますぐに植え付けることが出来ます。

種芋の切り口を上にして植え付けます

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種芋の切り口を上にして浅く植え、土を覆います。

この時、種芋から芽が出ていましたら、折らないように気を付けます。

―栽培例―
🥔 畝の幅 50cm
🥔 畝の高さ 10cm
🥔 植え溝の深さ 5cm
🥔 株間 30cm

芽かきは不要です

逆さ植えは、強い芽が3~4本伸びますので、芽かきを省略することが出来ます。

土寄せは3回に分けます

土寄せは、3回に分けて行います。

じゃがいもは、常に浅植えの状態がよく育ちますので、一回ごとの土寄せはイモが隠れる程度の少なめにします。

まとめ

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じゃがいもの伝承農法、逆さ植えについて ご紹介いたしました。

昔の農家さんは、茎であるじゃがいもは、浅く植えたほうが旺盛に育ち収量がアップするという特性があることを知っていました。

先人の知恵である「じゃがいもの逆さ植え」は、今でも応用することができますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。

なお、木嶋博士は、逆さ植えを応用した植え付け方法も紹介されていますので、関連記事をご参考にしていただきましたら幸いです。

[関連記事]

ジャガイモ栽培|伝承農法「逆さ植え」の応用編

[参考文献]

木嶋利男著「昔農家に教わる 野菜づくりの知恵とワザ」

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