カボチャと相性が良いとされている「コンパニオンプランツ(共生作物)」を、ご紹介いたします。
カボチャと同じ畝に、別の作物(コンパニオンプランツ)を混植すると、互いの生育が促進すると言われています。
このページをご参考にしていただいて、美味しいカボチャを収穫なさってください。
カボチャについて
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カボチャの原産地は、現在のメキシコあたりの砂漠地帯です。
原種のカボチャは、広い乾燥した荒野の中で、巻きヒゲを作って地面を這い、草に絡めながらツルを伸ばします。
そして そのツルは、自分の葉っぱで日陰を作り、地面に浅く根を張り、ツルの途中からは不定根を伸ばして、どんどん這って生長してゆきます。
※不定根 主根以外からでる根のこと。茎や葉から出る根のことです。
カボチャのコンパニオンプランツ一覧
コンパニオンプランツ | 効果 | 病気予防 | 害虫忌避 | 生育促進 | |
野菜 | ネギ類 | カボチャの病気予防に効果的 | ○ | ○ | |
ニラ | ○ | ○ | |||
トウモロコシ | カボチャのツルがトウモロコシのマルチになる | ○ | |||
草 | オオムギ | 草がカボチャのマルチ代わりになる。また、草が自ら病気にかかってカボチャの病気を防ぐ。 | ○ | ○ | |
クローバー | ○ | ○ | |||
オオバコ | ○ | ○ | |||
スズメノテッポウ | ○ | ○ | ○ |
カボチャのコンパニオンプランツの効果と栽培のポイント
カボチャとネギ類のコンパニオンプランツ栽培
カボチャとネギ類のコンパニオンプランツの効果
カボチャとネギを一緒に植えますと、ネギの根から発する抗生物質がカボチャを守り、病気予防に役立ちます。
ネギの根には、「バークホルデリア・グラジオリー」という抗生物質が繁殖しており、拮抗菌(悪い菌や細菌と たたかう菌)として働いています。
この抗生物質は、カボチャの「つる割れ病」と呼ばれる病気を予防するのに役立つと考えられています。
カボチャとネギ類のコンパニオンプランツの栽培ポイント
カボチャとネギのコンパニオンプランツ栽培のコツは、互いの根を接触させて植え付けることです。
ネギを2本ほど一緒に植えますと、カボチャの病気予防の効果が高まります。
なお、カボチャとネギを一緒に植えても 利用する養分が異なりますので、いずれも生育が悪くなる心配はありません。
カボチャとトウモロコシのコンパニオンプランツ栽培
カボチャとトウモロコシのコンパニオンプランツ栽培は、カボチャがトウモロコシの生育の手助けをします。
💡カボチャのツルがマルチの代わりになります。
💡カボチャのツルが這うことにより雑草を防ぎます。
💡土を適度に保湿します。
カボチャと草のコンパニオンプランツ栽培
カボチャは地面を這うように広がり、その途中に生えている草にツルを絡ませながら 旺盛に生長します。
また、オオムギなどのムギ類は、自らがうどんこ病にかかって「菌寄生菌」を増やし、カボチャのうどんこ病の菌を退治する役目を果たします。
つまり、カボチャとムギ類は互いに助け合って、病気の予防に貢献します。
※「 菌寄生菌」特定の菌が、ほかの菌に寄生して生息する微生物のこと。野菜づくりにおいては、寄生菌が特定の病原菌に寄生して、その病原菌が増えるのを抑えることが期待されると考えます(筆者)
カボチャと相性が悪い植物
サルビア
ローズマリー
カボチャと一緒に育てないほうがよい植物は、サルビア、ローズマリーなどです。
これらのハーブは、いずれも生育旺盛で広がる性質をもっています。そのため、畑においては、ほかの作物の生長に制限をかけてしまう可能性あります。
しかしながら、サルビアやローズマリーは害虫を忌避する効果がありますので、わが家は 鉢で育てて畑に置いています。
まとめ
カボチャのコンパニオンプランツをご紹介いたしました。
カボチャと同じ畝に、別の作物を一緒に植えると、互いの生育が促進すると言われています。
また、農学博士の木嶋利男さんは、カボチャの特性を活かした草生栽培についても紹介しています。
ご興味のある方は、[関連記事]を、参考になさってください。
[カボチャの関連記事]
草をコンパニオンプランツに!カボチャと草のコンパニオンプランツ栽培
[参考文献]
木嶋利男著「コンパニオンプランツで野菜づくり」
木嶋利男著「農薬・化学肥料に頼らない おいしい野菜づくりの裏ワザ」家の光協会 P190-191